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青い森鉄道株式会社 運輸部運輸課
三沢駅■青森県三沢市大字犬落瀬字古間木51番7号
駅長所在の直営駅
※平成22(2010)年12月4日より青い森鉄道へ経営移管されました。
(旧東日本旅客鉄道株式会社盛岡支社駅八戸駅管理の直営駅)

 平成30(2018)年訪問時の様子 
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 2018年末に訪問したとき、ただいま絶賛再開発中だった駅です。西口は足場が構築され、駅舎に付随させて商業スペースやバスターミナルなどが構築されるという計画で、2020年の完成を目指しているんだそうです。その計画を示したイメージはこちら。
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 現駅舎の手前側に建物をドッキングさせています。また、旧十和田観光電鉄の駅舎がある付近は巨大なロータリーが構築されるようですが、この事業は「※防衛省再編交付金事業」とあり、さすが米軍基地のお膝元といったところです。

 この事業、正式には「三沢飛行場等関連再編関連特別事業(企業の育成及び発展並びにその経営の向上を図る事業:三沢駅前広場 整備事業)」といい、 その目的は「公共交通機関の施設利用促進に資するため、三沢駅前広場を整備し、利用者の利便性や 安全性の向上を図る」とされ、三沢市駐留軍等対策事業基金から総額1,715,082,000円が拠出されています。17億1千5百万円っていわれてもピンと来ない皆さんにわかりやすい比較資料を・・・misawa_nenpo.jpg
 平成30(2018)年のプロ野球チームごとの年俸総額で千葉ロッテマリーンズが22億円なので、それには満たない金額ですが、駅前開発事業を2度実施するとヴィッセル神戸のアンドレス・イニエスタ選手の年俸とニアイコールになると考えるとわかりやすいでしょうか。


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 そんな西口には十和田観光電鉄の旧駅舎が残っていました。十鉄は2012年に廃止されているので、2018年末に訪問したときに現存しているとは思わなかったので驚きました。

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 十和田観光電鉄さんが所属している青森県バス協会が設置した青森県の観光地図ですが、ご覧の通りの古さなので、いろんな意味で見てて楽しいです。

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 歴史を感じさせる建物の雰囲気は遊園地のお化け屋敷やレトロな映画館を思い起こさせます。「電車・バスのりば」の看板が出ています。電車は2012年に営業を終了していて「看板に偽りあり」状態ではありますが、そんなことにいちいち目くじらを立てることをしない温和なムードもあって当時の面影を大切にしているのがわかります。

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 私鉄(だった)っぽい多角経営事業をなさっているのがわかる案内掲示。

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 建物内部はそば屋さんとバス乗車券類販売所が営業を継続しています。そば屋さんは意外と繁盛しているようで、時間があれば立ち寄りたかったのですがこの後の予定の都合で断念。。。

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 きっぷ売り場は鉄道営業時からほぼそのまんまで自社のバス乗車券類売り場として現役で営業中です。

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 しかし随分細かく運賃を掲載していますねぇ。

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 青森県バス協会と青森県陸運事務所が提唱している盲導犬についての案内。

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 昭和の雰囲気満点な設備を見るだけでお腹いっぱいになれます。

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 「蓄電池」は持って乗れないのであれば、モバイルバッテリーは駄目という事に?!

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 かつて駅だっただけのことはあり、廃止された十和田観光電鉄線のホームもそのまま放置残っています。

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 といっても手入れなどを怠ると2014年からの経年劣化のため天井が剥がれ落ちてきていて、世間の微魔女の化けの皮のような醜態をさらしているのがとても悲しい気分にさせられました。この付近も再開発の暁にはバス乗り場などとして生まれ変わるんでしょうな。

 と、ここまではかつて西口を紹介しました。西口は1987年まであった地平駅舎があった側となります。現在は橋上駅舎化され東口側にも出入りが出来ます。
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 駅前に河川があり、いまいち開発がされていないように見える東口駅前は既にロータリーが整備されていて、訪問時に工事中で使用できない西口タクシープールがこちら東口へ移転していたりと、それなりに機能しています。

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 ちなみに三沢市の中心部はこちら側・・・といっても北東に2キロも離れているので、地元民は東口の駐車場を活用して列車利用をしているようです。

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 こんな案内が出ていますが、決して駅から近いわけではありません。

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 当駅からは在日米軍の燃料輸送に活用していた引込み線が周辺図に記載されていますが、こちらは2006年に運用を終えていて現在は八戸の石油基地から専用のパイプラインが使われているんだとかで。詳細はこちらのウェブサイトで読めます。

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 そんな防衛関連施設のお膝元であることを発揮している当駅はもちろんエレベータ設備も完備。その設備には誇らしげに三沢市章とその象徴・航空機が描かれています。

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 駅舎内はこんな感じ。自動改札機こそありませんが、外国人利用客を意識して日本語と英語出の表示が出来る発車時刻案内板が完備されています。

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 橋上駅舎内に待合室を作るスペースに難儀したのがわかる自由通路内に強引に設置された待合室です。一応密閉されているので寒さには対応しているのかもしれませんが、夏場は結構厳しそうな。。。

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 当駅からの運賃表と自動券売機です。他駅と異なり、英語での案内が充実しています。

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 婦人会も頑張っています。

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 自由通路内に掲示されていた求人ポスター。「日本のアメリカ」という表現がすごい。米軍基地付近(横田や厚木、岩国、沖縄など)ではこのような告知が多いのでしょうかねぇ。

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 そして改札内には星条旗をモチーフにした顔ハメ看板。まさに「日本のアメリカ」ですな。

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 当駅はJR線ではないので、このような案内が掲示されています。しかし2010年までJR線だった当駅でこの手の乗車券類が使えないことを外国人利用者(かつ非鉄道マニア)に理解させるとなると大変なんだろうなぁ。

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 そんな当駅は複線上の2面3線。かつては東京や盛岡・八戸と青森・函館を結んでいた特急列車も停車していたこともあります。
<当駅→小川原駅間の踏切施設>
・(665k290m)当駅
664.2km
・(665k483m)浜街道踏切
・(未確認)(詳細不明)踏切
・(671k830m)小川原駅
670.8km
※太字のリンク先は踏切施設調査の姉妹サイトへ飛びます
隣の駅@青い森鉄道線(東北線)
上り:向山駅■4.7km
下り:小川原駅■6.6km

※訪問日:2018年12月29日