東日本旅客鉄道株式会社 水戸支社
大野駅■福島県双葉郡大熊町大字下野上字大野248番地
いわき駅管理の無人駅
🆋Suica(首都圏エリア)の駅
東日本大震災で甚大な被害を出してしまった東京電力ホールディングス株式会社・福島第一原子力発電所へ東へおよそ6キロの位置にある「最寄り駅」です。事故による帰還困難地域にあることを前提にご覧ください。
1987年に建て替えられた橋上式駅舎で、東西自由通路ができたおかげで開設されたのがこちらの東口です。広い駅前広場があります。
駅前広場は大型バスの駐車を前提としているとみられる区画の割り白線が引かれています。
前述の通り、帰還困難地域の中にあって公道以外は立ち入りが厳しく制限されていて、駅前にある大野児童公園も立ち入りができません。その帰還困難地域の中にある大きな建物(大野図書館)の時計は14時46分から動いておらず、文字通り「時が止まって」います。
こちらは旧来の駅舎があった西口。こちらも駅前広場がありますが、東口側よりは小ぢんまりとした印象。
「Welcome to Ohkuma ようこそおおくまへいらっしゃいました」の文字が躍るようこそ看板が建っていますが、その前には物々しいフェンスが、、、隔てられたフェンスの向こう側は立ち入りが厳しく制限された区画。
駅前には大熊町の歓楽街が広がっていて飲食店などもあったわけですが、帰還困難地域指定が解除されていないことから、防犯目的のフェンスが物々しく構築されています。そのフェンスの中はやはり時間が止まったまま・・・。
交差点はありますが、左・右折を禁じられ、直進しかできません。
駅の中にある空間線量のリアルタイム表示は毎時0.308マイクロシーベルト(μSv)を示しています。
東京都環境局のウェブサイトによれば「(国は)除染実施計画を策定する地域の要件を毎時0.23マイクロシーベル ト(μSv)以上の地域であること」とあり、それに照らすと当駅の線量表示機が叩き出している毎時0.308マイクロシーベルトは「除染してここまで下げなさい」という値よりも高いと言えます。
当駅訪問の検討は正しい情報を専門サイトで参照され、ご判断ください。
自由通路から見た駅改札の様子です。自動券売機は近距離向けが1機、対話機能付き指定席券売機が1機あり、特急停車駅の面目を保っていますが、もともと有人駅だった当駅が無人駅となっているのは前述の空間線量が過大であることから、危なくて係員を常駐させることができないという事情もあるのかも知れません。
近距離券売機の購入範囲を示した運賃表です。当駅の券売機は1,690円区間までが販売できるようで、仙台駅の手前の長町駅までが対応しています。
※訪問当時の消費税率の金額です
時刻表です。震災以前から特急列車が停車していたことから、復旧後も3往復の首都圏~仙台間の特急が停車します。
震災以前は行き違いが行うことができ、また当駅~双葉駅間は複線でしたが、今回の復旧に際し棒線化され、木戸駅から岩沼駅までは単線となっています。
旧2番ホーム側の線路は舗装され、緊急非常時の避難路となっています。
構内は単線上の1面1線となっています。
隣の駅@常磐線
上り:夜ノ森駅■4.9km
下り:双葉駅■5.8.2km
※訪問日:2020年3月22日