北海道旅客鉄道株式会社 函館支社
新函館北斗駅H70北海道北斗市市渡一丁目1番1号
駅長所在の直営駅
🆋Kitaca(函館エリア)の駅(七飯・函館方向と新幹線eチケットが利用可能)
※平成28(2016)年3月25日までは渡島大野駅(七飯駅管理の無人駅)
開業時は「渡島大野」を名乗っていました。1992年から無人化されたのち、2016年の北海道新幹線開業とともに駅名を「新函館北斗」と改めています。新幹線の暫定終着駅として機能していて、かつてのローカルムード満点の無人駅とは大幅に面目を一新しています。
津軽今別駅→奥津軽いまべつ駅の場合は在来線駅廃止→新幹線駅新設ですが、当駅は書類上は駅名改称となっていますので、本稿では旧来の渡島大野駅の様子から掲載いたします。
平成26(2014)年6月、渡島大野駅時代の様子です。
シルバーメタリックのプレハブ待合室は近未来的なデザインの駅ですが、これは仮駅舎。元の駅舎は2012年2月に解体されています。その旧駅舎は駅前にあった新幹線工事インフォメーションセンターに写真で様子を偲ぶことができました↓
駅前のインフォメーションセンターは、パッと見ただけでは工事事務所にしか見えないから注意でした。
このプレハブがそれ。扉を開くと…
いきなり看板が…しかも東京駅からのキロ表示まであるから驚きます。
北海道新幹線開業PRキャラクター・どこでもユキちゃんの案内もあります。
そんな当駅ですが、2014年訪問時は駅舎があった場所で新幹線の駅舎設置工事が行われています。
新幹線が来る駅っぽいでしょ?2014年6月の様子です。駅前広場などが全くの未整備ですが、2016年の開業時には様相が一変するから驚きます。ちなみに2014年の駅前の様子はこんな感じ。
新幹線がやってくる前の様子は殺風景ですが、新幹線がやってきても殺風景ってことがなければいいのですが…。
「北海道新幹線開業まであと『最大』…」ってすごいな。
新幹線のホームは2面2線構造になるとされています。在来線列車と平面乗り換えができるよう工夫がされるとのことですが、、、計画上の北海道新幹線は新函館北斗駅が終着駅ではないので、この先札幌方面へ伸びることを前提とした設計になっているようです。
で、工事期間中の渡島大野駅はというと…
工事中の駅の左側にちょこんと設置してある地下連絡通路が駅の入り口となっています。その左側には移設したレンガ積みの危険品保管庫があります。
地下通路は新幹線の工事現場の下を通るように設置されています。この通路、設置工事期間中のみのものなのか、それとも開業後は駅設備として転用されることを想定しているのか、、、
仮設にしては妙に立派に掘ってある通路です。
通路を出ると冒頭の仮設待合室前に出ました。その横には開業当初からと思われる古びた跨線橋がありました。新幹線建設現場の設備と対比すると妙にアンバランスなほど古い跨線橋は一見の価値がありました。
1番線は新幹線工事のため仁山、森駅寄りへ移設されていて、仮設ホームとなっていました。
あと2年ちょっと(訪問時現在)で役割を終えると思うと「もうちょっと頑張れ」と声をかけたくなるほどに老朽化している跨線橋。
板張りになぜかブルーの塗装が施されていて、ちょっと痛々しく感じます。
元々当駅には1番線と2番線の間に中線がありましたが、現在は工事用自動車の通行用に埋められていました。
駅番号付与後に新たに作り直したとみられる駅名標。駅番号マークがシールではなく印字となっていました。
2番線ホームから見た跨線橋。やはり工事中の新幹線駅舎との対比がアンバランスで面白い光景が広がっていました。
2,3番線ホームは砂利敷きという、いかにも田舎駅といった風情。
構内は単線上の2面3線ですが、3番線のさらに外側にも側線がありました。
平成28(2016)年1月2日に行ってみた。
新幹線開業を目前に控えた2016年1月2日に行ってみました。2015年3月29日より渡島大野駅は新設備で先行使用が開始されていました。よって渡島大野駅のエントランスも新函館北斗駅の設備から出入りすることとなっていました。
建物はすっかりと出来上がっていていました。
訪問時点では開業前なので駅前にはこのようなカウントダウン看板が…2014年9月の訪問時は開業日が未発表であったため2015年度末までの日数が書かれていましたが、2016年1月2日訪問時は残り84日…いよいよ目前に迫ってきました。
以前まで渡島大野駅の地下通路出入口があった場所はふさがれていて跡形もありません。結構立派な地下通路だったのですが、ひょっとしたら関係者用通路へ転用されているのかも知れません。で、その出入口があった場所の脇にあったはずの危険品庫は…
移設されていました。
駅の脇は変わらぬ宅地となっています。ここの皆さんは数年前まで普通列車のみがひっそりと停車する小さな渡島大野駅だったのがいきなり東京直行の新幹線始発駅になってさぞや驚いていることでしょう。
訪問時はまだ「開業準備駅」なので、新聞受けもご覧のとおり。
エントランスはこのように仕切られています。新幹線の案内は白くカバーが施されています。
壁の向こう側から垣間見ることができる看板。新幹線のアイコンがJR東日本のそれとは異なりJR北海道っぽいのがわかります。
1月2日は開業以前なのでこのように在来線向けの部分のみが解放されていて、それ以外は白壁で仕切られています。
案内図によると在来線用ホームは1番線と3番線となっています。この時点ではあくまでも「渡島大野駅」だからなのか、一切のバリアフリー設備は無く、エントランスからホームまでは階段のみ。エスカレータ、エレベータはございません。
窓が無い細く無機質な通路を歩いて在来線ホームへ向かいます。この通路が意外と長く、エントランスから乗り場までは早足で3分程度かかりました。
ようやく到着した在来線乗り場。新幹線開業までは無人駅なので改札機能はありません。
列車本数もそれ程多くなく、下りに1本設定されている快速も通過してしまいます。もちろん特急列車も停車しませんでした。
新幹線ホームと在来線ホームは壁一枚で区切られています。中間改札機はこの自動扉の向こう側に設置されています。開業するとこのガラスにある白い目隠しも剥がされるはずです。
新函館北斗駅の在来線ホームとなる区画は渡島大野駅として先行して使用されていました。構内はシャトル列車折り返し用ホームと新幹線に接している本線ホームのみが電化されていて、それ以外の1面2線ホーム(2番線と3番線)は非電化となっています。
駅名改称後に備えて目張りをしている看板が虚しさを醸し出しています。
駅名標にもカバーされていて新駅名を垣間見ることはできませんでした。
ガラス窓の目隠しと兼ねるように「渡島大野」と書かれた駅名標が貼られていました。
在来線ホームには発車標があります。札幌圏Kitacaエリア以外の道内JRの駅でホームに発車標が設置されている駅は函館、旭川、帯広、釧路と当駅のみです。
新函館北斗駅になりました。
北海道新幹線開業初日の様子です。駅前広場が整備され、画像では見えませんがバスの発着もあったりします。
駅前に設置されていたカウントダウンボードは「あと0日」ではなく「北 斗 市 ホキホキ」となっていました。
駅の入口には出発式会場の看板が出ていました。
コンコースから改札口付近は商業施設やらが林立していてなかなかにぎやかな様子。
訪問当時、2階の観光案内所には北海道日本ハムファイターズによる全道174市町村応援大使企画のコーナーがあり、大野奨太と上沢直之が笑顔で立ってました。
こちらは北口。一応ロータリーが設置されてはいますが、バス路線の設定は無く、またタクシーに常駐もありません。
駅前はこの有様で、商店どころか宅地もそれほどありません。なんたって田んぼぐらいしかないもんだから、それを逆手にとってこんなものを作ってました。
これは見事な田んぼアートです。青森県田舎館村の協力を得て作ったんだとかで。この臨場感はさすがの一言です。
在来線券売機の頭上に掲出されている運賃表です。こちらの券売機では在来線の自由席特急券も発売が可能ですがクレジットカードには対応していません。ICカードエリア外なので当然チャージ機能もありませんでした。
ご意見募集中!新しい駅ですが、JR北海道のマスコットキャラクター「モジャくん」はここでも健在です。
開業初日、当駅社員さんからのメッセージ。ボードの絵で描かれている新幹線車両、上がH5系で下がE5系という芸の細かさ。
改札内の様子…在来線改札と新幹線改札の間に有人改札を配した効率的な配置となっています。在来線側にも自動改札機が設置されています。
北海道新幹線の自動改札機にはICカードのアンテナ部が設置されています。これは開業時点ではモバイルSuica特急券に対応した携帯電話をタッチさせることぐらいしか使い道はありません。Suicaエリア外のJR東日本新幹線各駅の改札口には「モバイルSuicaをタッチしてください」と書かれていますが、北海道新幹線の各駅の場合は「IC」としか書かれていません。
新幹線の改札内にはモバイルSuica特急券で乗車してきた利用者向けの当駅以降の乗車券を購入するための券売機が設置されています。
この券売機は表向きモバイルSuica利用者向けと書いてありますが、「えきねっとトクだ値」「JR北海道ネットきっぷ」などや当駅までしか使えない企画乗車券の利用者さんも使うことができます。当駅までの普通乗車券の場合は着駅でののりこし清算をしたほうがオトクな場合があるのでご注意を。
JR北海道仕様の新幹線発車標です。JR東日本の発車標と表示順が異なり、「時刻 行先 列車名 備考」となっているのが特徴です。
新幹線ホームの駅名標…デザインが在来線仕様と異なっていてスピード感が出ているように見えます。駅名標にJRマークが入っているのも新幹線仕様ならでは。
新幹線ホームは開業時点では2面2線ですが、12番線ホームは島式となっていて13番線ホーム部分には線路・架線が敷設されていない準備状態となっています。
ホームドアが完備されていて安全面がしっかりと考慮されていますが、終着駅なので当然通過列車はありません。現時点ではちょっとオーバースペックな気もしないでもないですが。。。
<当駅→仁山駅間の踏切施設>隣の駅@函館線
・(18k170m)当駅17.9km
・(19k053m)天野道路踏切
・(21k375m)仁山道路踏切
・(21k460m)仁山駅21.2km
※太字のリンク先は踏切施設調査の姉妹サイトへ飛びます
上り:七飯駅H714.1km
下り:仁山駅H693.3km
<当駅→線路終端間の施設>隣の駅@北海道新幹線
・(148k790m)当駅148.8km
・新幹線区間につき、当区間に踏切はありません。
・(148k996m)札幌延伸工事区間起点
上り:木古内駅■35.5km
下り:新八雲駅■54.1m
※訪問日:2014年6月9日,2016年1月2日,2016年3月26日