東日本旅客鉄道株式会社 水戸支社
末続駅■福島県双葉郡楢葉町大字山田岡字一升平18番地
いわき駅管理の無人駅
日本国憲法が施行された約1ヶ月後の1947年6月1日に開業したほぼそのままの状態を保っている木造駅舎がある駅です。これだけ手が入れられていない状態で震災等を耐えたのは凄いです。
駅舎の前に植えられたヤシ科のシュロの樹といい、木製の縦方向の板を組み合わせられた外壁といい、異国情緒が漂うように感じたのは私だけでしょうか。
駅舎内には当駅を設置する様子を写した写真が掲示されています。当駅は近隣住民が資材を持ち寄り自らがホームや駅舎建築を行って開業にこぎつけたというから、他の駅とは異なる板木の組み合わせ方法も少し納得してしまいます。
2005年から完全無人化されている当駅ですが、キレイに清掃されていてゴミ一つ落ちていません。ホームへの出入り口の右側すぐの「末続駅の歩み」が掲示されている付近が荷物取り扱い台の跡で、その右は出札窓口のようです。
出札窓口は2箇所あり、小さな窓の下部が開閉するような仕組みになっていた模様です。
駅舎内の壁面にはこんな貼紙が…。
当駅は比較的高台にあり、海岸から近いものの東日本大震災の大津波の被害はありませんでした。
上り線ホームの向こう側には海岸が迫っています。当駅の海岸側にも宅地が結構あり、残念ながら津波の被害で住宅の基礎から上部が無くなっているところが2014年末訪問時もそのまま残されていますが、護岸工事も始まっています。
と、その海岸付近から戻る途中にこんな看板を発見。近づいてみると…
「あぶない かいさつぐちをとおってください。 四ツ倉駅」と書いた看板が…ここ、確かに土手を上がれば上りホームへ直接出ることは可能ですが、リポビタンDのコマーシャルもびっくりな断崖絶壁なので、ここを登るのは文字通り危ないことこの上ありません。ここを昇り降りする人が存在するかどうかはさすがに未確認です。
駅舎の改札内には「オランダからのおくりもの」としてプランターが置かれています。よく見ると構内の上下線の間には中線があった痕跡がわかります。
構内を横断する跨線橋にはこんな看板が…以前は上野直通列車の設定もあったのでしょうね。
駅舎に隣接したホーム内にはこんなトイレが…こちらも1974年製っぽいですが、現役です。
構内は単線上の2面2線で、震災以前から普通列車のみが停車する駅です。
<当駅→広野駅間の踏切施設>隣の駅@常磐線
・(225k550m認)当駅
・(228k151m)末継前浜街道踏切
・(229k090m)長沢踏切
・(299k836m)夕筋踏切
・(未確認)折木浜踏切
・(231k246m)東禅寺踏切
・(232k094m)鍛冶屋前踏切
・(232k350m)広野駅
※太字のリンク先は踏切施設調査の姉妹サイトへ飛びます
上り:久ノ浜駅■3.6km
下り:広野駅■4.8km
※訪問日:2014年12月30日