東海旅客鉄道株式会社 東海鉄道事業本部飯田支店
高遠原駅■長野県上伊那郡飯島町七久保4967番地
伊那市駅管理の無人駅
令和5(2023)年2月訪問時の様子です
集落や道路からいい感じで離れた静かな駅です。当駅は伊那電車軌道・開業時の大正7(1918)年から2年間、実は終着駅でした。その時は終着駅として三州街道付近には乗り換え客を目論んだ宿や商店などで賑わいを見せていたんだとかで。今ではすっかりと飯田線の長野県側としては随一の寂れ具合を呈していますが・・・。
当駅のすぐ辰野方には第4種踏切()があります。第4週なので列車接近時に踏切自体には鳴動音を出す装置はありませんが、代替として当駅の列車接近案内が鳴動するので従うと安全です。
駅舎はなく、ホーム上に白壁木造の待合室があるだけ。以前はトイレがありましたが、いつしか撤去されています。
待合室内部の様子です。ベンチがあるだけに見えますが・・・
よく見ると時刻表の掲出位置に小さなテーブルが・・・これは乗車券販売窓口の痕跡でしょう。昭和46(1971)年に簡易委託駅契約を解除している記録があり、それまで活躍をしていた窓口の痕跡ということになります。
建物資産標によれば当駅の待合室は昭和21(1946)年12月に竣工したとされています。前述の大正7年の開業は伊那電車軌道によるもので、昭和18(1943)年に飯田線として国有化される際にいったん廃止されています。その後昭和21(1946)年に当駅が再設置され、この待合室はこの時に設置されたのでしょう。
運賃表と時刻表です。
待合室建物の豊橋方には不自然に塞がれた部分があり、現在はデットスペースとなっていますが、これは元乗車券販売所スペースなのでしょう。
構内は単線上の1面1線となっています。