urakawa
北海道旅客鉄道株式会社 鉄道事業本部苫小牧地区
浦河駅■北海道浦河郡浦河町昌平町駅通
静内駅管理の直営駅(窓口営業時間:水・土曜日と第2・4月曜日の12時00分~16時20分)
※2015年1月の高波被害により鉄道運行休止→2021年3月31日で営業終了、閉駅しました

 日高線内で苫小牧駅、静内駅に並ぶ社員配置の駅です。
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 冒頭の駅名標は1996年に、↑は2017年10月に撮影したものです。同じ場所に掲出されていますが微妙にフォントが異なっています。2017年撮影の駅名標は英文表記の文字間が微妙に開いていますね。

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 駅舎は国道とは逆の山側に設置されています。国道側は以前は海で、埋め立てられて市街地があとから形成されたとのことです。なので列車代行バスもこちら側の駅舎にはやってこず、国道沿いに設けられたバス停に停車していました。
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 バス発車時刻よりも早めにバス停に向かわないと乗り遅れが発生してしまうでしょう。

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 駅正面に良くある駅名の表示は出入口の上に小さく「浦」「河」「駅」のぶらさがっています。

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 駅前の様子はこんな感じ。もはやJRの駅前は町の中心部ではなかったようで、市街地化しているのは徒歩10分程度離れた場所のようです。

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 駅前には日本通運の関連会社が管理している空き地があります。日通と旧国鉄は小口手荷物輸送で密接な関係を持っていましたが、鉄道がその手の業務を行わなくなってからは主要駅前に設けられた日通の営業所は用なしになり、このように空き地となっていることが全国的にチラホラ見ることができます。

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 駅舎の中はこんな感じ。2015年以降、災害により列車は来なくなっているものの、駅係員の配置は維持されているだけのことはあります。キレイに清掃されていて、またポスターやパンフレット類は最新のものが掲示・掲出されています。これだけを見れば普通に列車がやってくる駅に見えます。

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 乗車券うりばの窓口には「みどりの窓口」の表示が…日高線内では苫小牧駅と静内駅と当駅にのみ設置されていたマルス端末設置駅でした。さすがは日高管内振興局所在地ですが、係員が配置されていたのは毎週水曜と土曜と第2・第4月曜日の12時から16時まで。午前中は営業を行っておらず、水曜と土曜と一部の月曜しか営業をしていませんでした。曜日に限らず午前中にやってきても当駅で乗車券類は購入できませんでした。

 これは恐らく係員が静内駅から出張してくることによるのかも知れません。調べると静内駅を10時台に出る列車代行バスに乗ると12時少し前に当駅に到着でき、16時台に当駅を出るバスに乗れば静内駅に18時前に戻ることできました。
 当駅の係員は9時頃に静内駅で出勤点呼(打刻)を行い、前述のバスに乗って当駅に赴き、16時台のバスで静内駅へ帰り18時に退勤点呼(打刻)を行ってたとしたら12時開店~16時閉店は納得の営業時間と言えます。毎日これを行わないのは恐らく係員一人でこれを回していたからで、代替要員は設けていなかったのかも知れません。
※邪推ですので鵜呑みにしないでください・・・。

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 そんなことからJR北海道のわがまちご当地入場券は当駅窓口ではなく徒歩片道10分弱の浦河観光協会にて9時~18時(年末年始休業)で販売していました。
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 パッと見、歯科医かと思わせる風情の観光協会がある浦河町大通2丁目は駅前と違いメインストリート感が出ていて街の中心部といった雰囲気があります。飲食店やコンビニ(セイコーマート)も充実しています。ここでのご当地入場券の販売は9時から18時までで年末年始を除いて基本的に無休なんだそうです。

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 ホームは列車が来なくなった以外は殆ど変化はありません。跨線橋は現在では役場方面への自由通路と化しています。

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 当駅の構内は単線上の1面1線となっています。最寄りの列車行き違い設備を持った駅は3駅手前の本桐駅となっていて、本桐駅から様似駅までの約30キロの間に列車は1本しか在線できない構造になっていて擦れ違うことすらできませんでした。

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 構内をよ~く見るとかつてホームがもう1本あったんだなと推測できる遺構が残っています。跨線橋が横へ長いのはそれが理由で、かつてはここへ何本も側線などが敷き詰められていて貨物輸送などにも活躍していたようです。

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 ホーム上の屋根を支える柱には古いレールが用いられていて、この手のマニアには見ていてとても飽きない構造になっていました。

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 ホームに面した駅舎には地元の学生さんが2003年に描いたとみられる絵画が展示されていました。

 小さな駅ですが、見れば見るほど突っ込み見どころが満載だった当駅。列車は来ませんが訪れる価値は満載でした。今度は係員が勤務している毎週水曜と土曜と第2・第4月曜日の12時から16時の間に来訪したいものです。

 2020年6月の土曜日に訪問しました 
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 2020年6月の当駅の様子です。これと言って外観に変化はありません。国道に面していない側に駅舎があることから、どうしても陰気な印象・・・。

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 国道側から見た図です。ホームと線路が見えます。当駅は豪雨被害が殆どないことから、いまにも列車がやってきそうな雰囲気を保っています。

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 列車代行バスは駅舎前には停車せず、跨線橋を横断した直ぐのジェイ・アール北海道バス日勝線と道南バス「役場前」バス停と同じ位置にバスポールが設けられています。

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 役場前というくらいなので本当に役場前にあります。↑は上り線側にあるバス停で、このバス停からは一般路線バスの他に道南バスの札幌行「ペガサス号」と新千歳空港行「ひだか優駿号」、ジェイ・アール北海道バスの「えりも号」が発着しています。

 なお、この役場がある周辺は昭和40年台までは海で、53年に埋め立て事業が起こされ、現在に至っています。

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 その国道側と駅舎側を横断するための跨線橋の国道側の出入口です。本来であれば当駅に2番線ホームがあったときに駅舎側とホームを行き来するために設けられたようですが、、、

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 なお、駅舎から少々苫小牧駅寄りには「北海道旅客鉄道株式会社 日高線運輸営業所 浦河駅」の看板が誇らしく掲げられた建物があります。といっても外から見て内部は活動をしているようには見えず、実質的には機能していないのかなと見受けられます。なんせ鉄道が動いていないんだから。。。

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 駅舎に戻り、駅の外を見ます。駅前旅館だったのかなといった建物がチラホラありますが、看板類が外されていて営業はしていないように見受けられます。

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 駅舎内部です。列車は来ず、代行バスも駅前から発着しないものの待合用の椅子が綺麗に設置されているあたり、駅であるプライドを感じます。

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 列車はきませんが曜日と時間を区切って「みどりの窓口」がしっかりと営業をしていました。もちろんマルス端末も稼働していました。

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 ホームの様子です。線路脇はしっかりと除草されていました。

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 何度訪れても「いまにも列車がやってきそう」という風情でした。
<当駅→東町駅間の踏切施設>
・(130k340m)当駅
130.3km
・(130k553m)浦河大踏切
・(130k625m)昌平町通り踏切
・(132k327m)浜通り踏切
・(132k450m)東町駅
132.4km
※太字のリンク先は踏切施設調査の姉妹サイトへ飛びます
隣の駅@日高線
上り:絵笛駅■5.2km
下り:東町駅■2.1km

※訪問日:1996年3月11日,2017年10月22日,2020年6月6日
 JR北海道わがまちご当地入場券購入日:2017年10月22日(No.1565)
 JR北海道北の大地の入場券購入日:2020年10月25日(No.????)