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北海道旅客鉄道株式会社 函館支社
吉岡海底駅■北海道松前郡福島町館崎
青函トンネル工務部管理の無人駅
※2014年3月14日で営業終了、閉駅となり、現在は「吉岡定点」として避難所となっています。

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 青函トンネルの中にあった2つの海底駅のうちの1つでした。建設当初より「吉岡定点」と呼ばれたこの場所は緊急時に列車を停車させて乗客の避難や火災時の消火活動を行う場所でした。この役割は海底駅としては廃止された後の北海道新幹線開業後も変わっていません。

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 駅といっても世間一般の駅と異なり地上との行き来が自由に出来ない見学を前提とした駅なので、必ず添乗係員の誘導がありました。こんな注意看板が設置されているのもこの駅ならではです。

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 青函トンネルは列車が行き来する「本坑」以外にも先進導坑や作業坑といった並行したトンネルの他にそれらを結びつける横坑が掘られていて、見学者はそこを通ることになっていました。

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 当駅はトンネル建設の歴史を振り返る他にドラえもん関連のイベント設置も行われていて、ドラえもん海底列車が到着する見学会の際はトンネル設備の技術的な説明・見学は出来ずドラえもんに関する見学しか出来ませんでした。

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 当駅はこれでも一応「駅」なので列車が停車する予定を記した「時刻表」が設置されていました。

 海底駅にはメモリアルボードと呼ばれるものがあり、希望者が有償で作業坑などに工夫を凝らしたものを残すことが出来ました。これは北海道新幹線開業後も存置されていますが、新幹線列車が定点に停車することはなくなったため、設置者がこれらを確認する手段がなくなってしまいました。

 そこでJR北海道さんはこれらメモリアルボードを動画撮影し、函館支社の公式サイトで公開しています。
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 これはたまたま見つけた政治家・鈴木宗男さんのメモリアルボードです。物凄い数のボードの中からこれを偶然見つけたときはかなり驚きました。このボードは「L zone 383」にあり、確かに函館支社の公式サイトでLzoneの動画を見ることはできます。ところがこのこの動画の解像度が低い上に、横へパーンする速度が思いのほか速く、一つ一つの作品を確認することは出来ません。
 それではということでJR北海道函館支社では個人情報などを提供すれば該当の作品を撮影してその画像データを送ってくれるサービスをしています。これ、自動的にロボットが撮影してそのデータが伝送されてくるような超ハイテクなシステムではなく、恐らく青函トンネルの工務部さんが設備点検する際にデジカメを持たされ、撮影してきたものをメールで送信…というロジックのようです。

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 構内は複線上の2面2線です。ホームの設備は新幹線開業後もそのままですが、駅としては役割を終えています。

隣の駅@海峡線
上り:竜飛海底駅■23.0km
下り:知内駅■20.5km

※訪問日:2003年8月14日