北海道旅客鉄道株式会社 鉄道事業本部苫小牧地区
勇払駅■北海道苫小牧市字勇払
日高線運輸営業所管理の無人駅
令和4(2022)年9月訪問時の様子です
夕日を浴びる駅舎建物です。建物は大きいですが、画像の左半分の1階部分のみが乗客が利用できる待合スペースとなっています。2階がどうなっているかかなり興味深いです。
当駅の駅舎には風除けの格子状の壁があります。
この格子状の装飾、なんだろうと思って考えたところ、ある写真集の表紙が浮かび上がりました。それがこれ↓
平成3(1991)年に出版され話題になった有名芸能人がモデルとなった写真集です。ここの表紙を飾った扉が現存しているかどうかはわかりませんが、当駅で入り口前の装飾壁を見て瞬時に「あ!サンタフェだ!」と思った人は私だけでしょうか?!さすがに裸で撮影を試みる勇気はありませんでした。
建物内部の様子です。大都会・苫小牧駅の隣の駅ですが利用者がそれほど多くないようで閑散とした雰囲気。自動券売機なんてものは無く、隣の苫小牧駅では利用可能な交通系ICカードの改札機も設置はありません。
待合室内掲示の運賃表です。13キロ先の苫小牧駅までは340円、直線距離で5キロ程度の沼ノ端駅は苫小牧駅を経由することから540円となっています(鵡川駅までより高いという)。
停車列車の運転本数は意外と多く、朝の上りが手厚いのは苫小牧駅方面への通勤・通学需要がそこそこあるということなのでしょうか。
当駅の緊急避難先は線路向こう中学校か小学校が指定されています。アクセスは駅の横(鵡川方)にある地下道を通るよう記されています。
ホームと駅舎の間にはかつて側線が広がっていたであろう敷地があります。人が歩く通路部分のみ舗装されています。
構内の配線は単線上の1面1線ですが、ホームは島式だった痕跡が残っています。
現在線路が敷設されている側とは逆側の苫小牧方にはこのような足跡マークが描かれ、「タシカニ(確かに)」と書かれた立ち位置を示すマーキングが残っています。これは駅係員が旗を持って停車位置を示す目印だったのでしょうか。
ホームの苫小牧方向を見た図です。
駅前には周辺の住居表示に基づいた案内図が出ています。そこをよく見ると・・・
駅からほど近い付近に「(株)国策ニューストア」なるものが見えます。これは国策ニューストアという屋号のスーパーマーケットのことですが、googleマップで場所を確認すると現存していないようです(ここのウェブサイトによれば平成19(2007)年に解体工事が行われているようです)。ここでいう「国策」は苫小牧市に所在している企業(日本製紙)の前身が「国策パルプ」という名称であったことが由来のようです。
平成19(2007)年2月訪問時の様子です
2007年撮影の駅名標です。「はまあつま」の「あ」の文字の欠け具合が2022年撮影時のものと同様なので、同じ看板ということが断定できます。
苫小牧駅を出て10分少々で到着する日高線の最初の駅です。鵡川駅までは工業地帯が広がっていて、ある意味北海道の港湾エリアっぽい風情が広がります。
この駅舎は1955(昭和30)年に設置されたものです。当駅は1913(大正2)年に地元の軽便鉄道の勇払駅として開業しているので、2代目駅舎ということになるのでしょうか。
苫小牧エリアは工業地帯となっていて、当駅の近所にも製紙会社の工場がありそこそこの活気が見られます。駅の周囲はその工場のベットタウンで、近所にはハイヤーの営業所もあります(駅に常駐しているわけではない)。団地や新築戸建住宅もあったりして、近くには苫小牧市営道南バスが発着していて沼ノ端駅を経由して苫小牧駅に出ることも可能だったりします。列車本数の関係で当駅で暇をつぶす時間が長くなる場合はバスやハイヤーを上手に使って時間調整をするのも良いかも知れません。
構内は駅舎とホームまで少々長い空間を通ります。その間には製紙工場への側線の撤去跡があり、広い構内に貨物列車が往来していたころを偲ぶことができます。
苫小牧エリアは工業地帯となっていて、当駅の近所にも製紙会社の工場がありそこそこの活気が見られます。駅の周囲はその工場のベットタウンで、近所にはハイヤーの営業所もあります(駅に常駐しているわけではない)。団地や新築戸建住宅もあったりして、近くには
構内は駅舎とホームまで少々長い空間を通ります。その間には製紙工場への側線の撤去跡があり、広い構内に貨物列車が往来していたころを偲ぶことができます。
ホームはかつて交換設備があったことを思い起こさせる旧島式ホームです。
構内は単線上の1面1線ですが、前述の通りかつて当駅から日本製紙勇払工場等への貨物引込み線が出ていた関係で側線跡があり、当駅の敷地はとても広いです。よく見ると様似方のホーム先端には屋根が設けられていたのがわかります。
当駅の両隣の駅は10キロ程度離れていてとても遠いのですが、千歳線・室蘭線の沼ノ端駅までならおよそ5キロ(徒歩約1時間)だったりします。列車もバスも時間的に待たされるなら沼ノ端駅まで歩くのも良いかも知れません(自己責任で)。
<当駅→浜厚真駅間の踏切施設>隣の駅@日高線
・(13k140m)当駅13.1km
・(16k546m)開拓道路踏切
・(18k555m)東厚真通り踏切
・(19k571m)開拓農道踏切
・(22k050m)厚真通り踏切
・(22k258m)厚和通り踏切
・(22k710m)浜厚真駅22.7km
※太字のリンク先は踏切施設調査の姉妹サイトへ飛びます
上り:苫小牧駅H1813.1km
下り:浜厚真駅■3.5km→鵡川駅■7.8km
※訪問日:2007年2月17日,2022年9月9日